奥州平泉観光新聞

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E第3番伊豆堂観音 御利益目の当たりに
2019/07/22

▲伊豆堂観音のお祭りの様子。33体の観音様が並ぶ観音堂で、勇壮な権現舞が奉納された

寄り道巡礼記7
 今回の巡礼には、案内役のえさし郷土文化館野坂晃平さんに加え、金ケ崎町の郷土史研究家の千葉周秋(かねあき)さんにも参加していただきました。さらに前回、準備不足で第2番万蔵寺の仏像を拝観できなかったことから、野坂さんが第3番札所の別当さん(管理者)に連絡して拝観の手はずを整えてくれました。
 喜び勇んで、江刺稲瀬の国道456号を広瀬方面へ向かいます。左手に広徳寺と新山神社の森を見ながら、右にカーブする国道を進まずにそのまま直進。しばらく走ると、こんもりとした山の前に鳥居が立っています。ここが伊豆堂観音(旧伊豆山常楽寺)です。
 「伊豆山馬頭観世音(ばとうかんぜおん)」と大書されたのぼりが立つ鳥居をくぐって坂を上っていくと、杉林の中にお堂が立ち並ぶ様子が見えてきました。「山の中のお寺」といった雰囲気です。野坂さんは「江刺札所の中でも好きなお堂の一つです」と言って、笑顔をみせました。
 伺った日は伊豆堂観音の年に一度のお祭りで、観音堂や隣のお堂も扉が開いています。隣のお堂には大きな白馬の像が祭られていました。千葉さんが「馬の守り神である馬頭観音を祭っているなどの理由から、この像があるのでしょう」と教えてくれました。お堂の軒下には馬を連れて伊豆堂へ参拝しに来た様子を撮った写真が奉納されていました。馬を大切に思う江刺の人たちの気持ちが伝わってきました。
 観音堂には地域の人たちがすでに集まっていました。神官さんが祝詞をあげた後、大償流新山神楽の皆さんが権現舞を奉納。にぎやかな笛や太鼓の音が伊豆堂の森に響きました。
 祭りの儀礼が終わったので、お堂の中の仏像を直接拝ませてもらうことに。祭壇にはずらりと33体の観音像が並んでいます。「観音巡礼の本家本元『西国三十三カ所』のご本尊を写したお像でしょう。ここで拝むだけで33カ所を巡って参拝したのと同じ御利益が得られると考えたものとみられます」と千葉さんが手を合わせながら、それぞれの像をじっくりと拝観していきます。仏様がたくさんいる極楽浄土はこんな感じなのかと考えてしまいました。ふと横を見ると、板壁に天明年間の落書きがありました。江戸時代の人たちも札所巡りをし、ここで極楽を思い浮かべたのかなと想像しました。
 お堂を守る伊豆観音堂保存会の及川一朗会長にもお話が聞けました。「この観音様はもともと近くの佐野向(さのむかい)地区にいたが、伊豆権現様という神様を祭るこの山に引っ越してこられたと伝わっている。馬を守る仏様というので、かつてはお祭りに馬を引いてきて一緒にお参りしたそうだ。個人的には、生まれてからずっとこの観音様に守られてきたと思っている。今、この地域が幸せであるのも観音様のおかげだね」と及川さんは目を細めていました。
 観音堂脇の神楽殿にはなぜかたくさんの大漁旗が貼られていました。聞けば、地元出身者で沿岸に行き大成功した人がいて、「観音様の御利益」と感謝の気持ちで大漁旗をたくさん奉納したとのこと。御利益の証拠を目の当たりにしました。

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